あおげばとおとし・・・

yoshi-blog2009-02-26

そういえば、そろそろ卒業シーズン。卒業に向けてさまざまな代表的な歌があるけれども、今日の気持ちを表して今後の事を考えると今の自分には「仰げば尊し」の歌詞の一部がまさに当てはまる・・・大きく深呼吸して、両手をいっぱい広げて、大きく伸びをして、心がものすごく軽くなった気がしてならないけじめをつけたYoshiです。こんばんは(T_T)

歌詞の一部に

思えばいととし この年月〜♪

今こそ別れめ いざさらば〜♪

やっと、この言葉を言えるまで4年かかった仕事があった。

今日はそんなちょっとまじめな仕事の話。

色んな仕事をやっているYoshiだけど、この仕事には色んな気持ちが入っているとにかく記憶と記録に残っている仕事がだった。今だからこうして半分笑ってられるけど、今までずっと心の底で一人申し訳ない気持ちで一杯でずっと負い目を感じていた。その仕事の件が今日無事に終わりを迎える一つの節目を迎える事ができた。大きな博打をした仕事で実入りがあったのかと思ったら蓋を開けてみれば何も残らないという目先だけを追い続けた結果の仕事だった。

5年くらい前。当時この件は注目されたジャンルで、うちの会社(うちの事業所と言うのが正しいかもしれない)ではやった事なかったジャンル。まだ社内でも目利きも浅くて、これがどういう性質の物でどういうリスクがあるのか?そういうものを半分蔑ろにした面もあって、ただ目先の利益とかそういうものだけに目が奪われていて、とにかく何とかがんばりたい・・・という気持ちだけだったのかもしれない。相手の会社も、今、ちょっと冷静になって考えればこのような結果になる事は目に見えていたなあと思えるようになったけど当時は、彼らも自分達以上に必死だっただろうな〜出てくるデータ、言葉をなんの疑いもせずに鵜呑みにしてて果たしてそれが正しい結果なのか?を確認しないまま仕事を進めてしまった。それも

「○○から紹介された会社だし、他の部署でも付き合いのある会社だから・・・」

ありがちの紹介からの話だったし、よく雑誌に載っているし、たまにテレビにも出る。今思えば広告枠を買えばそういう事は可能になるし、後々リサーチしてみるとこの会社の企業戦略がこまめに展示会とか出展して目につくような所には投資する会社なのでニュースとか大きな花火をあげたりすれば簡単に出来るだよね。一言で言えばYoshiが人を見る目がなかったと言えばそれで終わりなんだけど、色々勉強させられた。でも、そのおかげか何か分からないけど、当時はすんごい規模になってしまって出来た瞬間は達成感とか充実した気持ちはあった。それなりに利益を出してくれる予定だったけど、その後の対応経費考えたらものすごく○○な仕事になっちゃったよ。・・・orz

そんな事も分からない序盤はこの仕事も無事?進めているような感覚にもなったけど、さまざまな問題を抱えている物だと分かった時にはすでに手遅れでこの後数年間負の遺産を引きずるようになってしまい本当にいろんな人に迷惑をかけた。やれることは精一杯やったけど、この仕事で大人の汚い部分をたくさん目にした・・・世の中綺麗ごとでは決して済まされない世界があって、だれもかれも生活がかかっている。でも、だからと言って正しくないことは正しくないと言うべきだけど、言う相手が間違っていた・・・

今だから言える話だけど当時、その会社のある人に

「お前殺してやる」

とか言われてたし

実際そんな度胸ないのも知っていたけどさ。

一時期ホームの一番前には立つのはやめようと思っていたこともあった。

そんな事言われる筋合いもないんだけどさ・・・

ただ、自分が騒がなければこのビジネスはきっとその会社の収益の大黒柱になっていたのかもしれない。

でも、そんなのは許せなかった。

ましてやこの製品の性質を考えたら万が一なんでいうのは絶対に許されない。そんな所で後ろ指差されるようなものを放置しておくのは自分のためでもあるし、これの誕生した意味、環境、使い方、色んな事を考えるとこの状況が大人として許せなかった。だから、あの時自分がアラームを上げてやれる事をやったのは今でも間違いではないと思っている。

仕事がうまくいくまではものすごく丁寧な対応をしてくれていて、こんな若造相手にずいぶん物腰低い人なんだなあと思っていたけど、いざトラブルになり自分の立場がこじれていくと手のひらひっくり返すような状況で、なんでもかんでも自分じゃなくて、自分の上司やその上と話をすればいいと思っていて非常識な時間に電話をくれたりとまあ相手も感情的に反論されても、こちらは冷静に淡々と事実の積み上げて返した物だからどうにもならなくなったんだろうな・・・甘い言葉を言う人ほど信用してはならない・・・この仕事で覚えた教訓。いい事しか言わない人は絶対に信用しない。この仕事で覚えたキッカケ。この仕事以来必ず何か商品とかシステムとかを紹介にくる会社さんに向かって

「このシステムを使うデメリットはなんですか?」

って聞くようにしている。「ない」「ありません」と言う会社さんの製品は選びたくない・・・そんなキッカケで実は聞くようにしているんだよね。

結局この会社との対応状況はすぐさま方々共有するはめになって、当時の自分はなんだろうな〜情報交換するためにわざわざ新幹線乗って某部署に出頭命令が出たりさ。その相手の会社と裁判するだの、しないだの。本当にもめてしまって、今でもその時の録音したデジタルデータがお蔵入りしているわけなんですが、あの当時よくがんばったなあと思うわけ・・・

でも、周りも「あーあの案件ね。大丈夫?なんであんなもの手をだしたの?」

とか、知らないくせに、さも知っていますよ的な人が指を指して遠巻きに笑っているのを見たり、導入直後は一緒になって喜んだのに実はそんな気がなかった・・・と、まるで今の郵政民営化私は反対してましたから・・・みたいな出来事を身近で実体験している身としては終始一貫ぶれない人って実は本当に少ないんだなあというのを実感できた。

・こんなものだめじゃん

と言われるのは大いに受け入れるけど、こっちが「じゃあどうしたらいいの?何かいい案あったら教えて」

と言うと、みんな黙っちゃう。結局当事者になるより遠巻きで見ていたほうが楽だって事なんだよね。

元々担当していた部署も関係ないもーんって逃げちゃったし、かっこいいこと言ってた人も最後まで責任とらなかったし。今も自分たちが関わってない所で導入されたものは潜在的に問題を抱えているはず・・・でも、臭いものには蓋をしなさい的な付け焼刃な対応。それじゃなんの解決にもならないじゃん。と思っていたので当事者として何とかしたいな〜と考え、後輩にたくさん迷惑かけたけど、一緒に出来ることから始めようって行動して、一時期、仕事の90%以上がこの対応に追われていた時期があって、それが設置されている行く先々で罵倒を浴びたり、冷たい対応をされたり・・・でもそれはしょうがない。だって、実際に使う人達は必死なんだもの。上で決めたものを実際に使う人が使ってみたら想定どおりの動きを保障できなければそりゃだれだって怒るに決まっているじゃない・・・

中にはそんなものなのに

「わざわざ来て頂いて申し訳ないですね」

とか、やさしい言葉をかけられると自分達が悪いのに胸の奥で本当にすいません・・・といつもいつもあやまっていた。

そんな状況の中で時に手を差し伸べてくれた人もいたけど半分以上はそうじゃなかった人・・・そして一番この件について落とし前をつけなければいけない人が逃げ出した時は本当に萎えましたね。本当に人を見る目がなかった・・・でも、逆にそんな僕たちに手を差し伸べてくれたり、真剣に考えてくれた人はやっぱりすばらしい人だった。今も、頭を何回も下げても下げても足りないくらい・・・本当に助かった。

今までこんな事半分笑い話の冗談としてしか言わなかったけど、こんな僕でもこの仕事にはものすごく負い目を感じていて、しばらくは夢の中でそれが失敗した時の光景が何度も浮かんでは消えて、悪夢にうなされて汗だくになって目が覚める・・・そんなことも繰り返した時期もあったなあ・・・でも、そんな出来事ともあと少しでおさらばだ。

そういう時に何か言う人に対しては

「文句があるならお前がやれ!批判をするなら対案を出せ!」

と言いたかった・・・

ある人に

「Yoshiくんさ。お前もよくやるよね・・・こんな仕事に手を出して・・・」

とか言われてね。別に俺が率先してやったわけじゃなくて、周りが目の前にぶら下がっているにんじんを食べろというから無理して食べたのに、それでお腹壊した時は面倒見てくれないものだなあと。なのでここ数年、ずっとこの件についてどこか頭の片隅でしっくりこない事があって、もしかしたら・・・もし、何かあったら・・・これでトラブルになったら・・・ずっと考えて毎年毎年どうすればいいか?ずっと考えていた。こう見えても結構臆病なんだよね。

だから定期的にリサーチもかけていて、毎週月曜日の午前中はその会社のWebサイトを見て、ネット上でニュースがないか?他で導入した物はないか?あの会社は今何を考えているのか・・・自分なりの定期チェックに1時間くらいかけてやっていたし、展示会があってその会社が出展していると、その○○の動向を常にウオッチしていたし、時には変装してこっそりセミナーに参加してみたり、信用情報もチェックしたり。自分の範囲内でやれることはぜんぶやっていたつもり・・・万が一のリスクをどうとるべきか・・・なんて事も考えて一時期、損害保険会社の人と打ち合わせもしたりしていたけど、どれもこれも帯に短したすきに長し・・・

相手の都合も考えずに自分たちに泥がかからない為だけの対策はなんの意味がない。何かを得るというのは何かを失う事・・・それを何度も説明しても分かってくれない人が多くて本当に悲しかった。でも、導入後2年目くらいかな?なんとか、代替案とリスク回避の方法が1つオプションとして取れて少し肩の荷が下りるかな?と思ったんだけど、やっぱり世の中黒い勢力もいるわけで、ものすごくありえない理不尽な勢力図の強引な書き換えのために予定外の出来事が発生した時は本当に萎えた。

この件でここまでするのか・・・こんなことがあっていいのか?

ただでさえ、理不尽な仕事に大きなうねりが発生してしまって、だれかの人生が書き換わってしまっているかもしれないのに、僕はこの仕事はなんのためにやっているんだろう?これって、本当に意味がある仕事なんだろう?って思うようになった。若干どうでも良くなった自分、何かあったら誰かがどうにかしてくれるだろうという楽観の間でイジイジしていたけど、やっぱりこの仕事は自分の手で終わらせないと始まらないなあと思った。

それからコツコツ2年くらい、終わらせ方をずっと考えていてタイミングを見ていたけど、風向きがここ1年くらいでちょっと風向きが変わってきたので負の遺産処理のための限られたメンバーの中でそれが導入されているお客さんと打ち合わせを重ねていた。

利用しているお客さんには

「お前じゃ話にならないから上を出せ!出直してこい!」

と当たり前だけど理不尽な対応をされたり・・・

「こんなもの使えない。お前たちの会社は評判が悪い!」

とか、全部事実に基づく話ではなく尾ひれがついた噂話を元にした内容なので全力で否定したけど、一度ついたイメージを払拭するっていうのはものすごく至難な事なんだよね。それでも、いい加減なんとかしないとまずいと思っていたのでくやしい感情を殺して、淡々と、こちらと相手の論点を整理し、建設的な意見を求め、どうしたらいいのか?と本当に嫌になる打ち合わせだったけど繰り返し粘り強くがんばっていた。自分だけではなく先輩も上司も・・・絶対一人だったらここまでこれなかったな。そして今日の打ち合わせでやっと相手もこちらの提案内容に同意してくれたので一応クローズに向けた一歩が踏み出せる運びとなった。

思わず、その打ち合わせが終わった後にその会社を出た所で上司と先輩とガッチリ握手してガッツポーズしちゃって道の真ん中で

「やったー!これでやっと終わりだ!!!」

と叫んだ自分。ものすごく気持ちよかった・・・やっと重い、ものすごく重い肩の荷が下りた瞬間だった。

長かったなあ〜

これで、やっと自分の責任は果たせた。

現場事務所に戻ってメンバーに報告したらスタンディングオベーションでみんな喜んでくれたけど、このメンバーには本当に迷惑をかけた。今ここにはいないメンバーに対しても・・・でも、このメンバーがいたから、いつも嫌な顔せずに協力してくれたから今、ここに終わりが迎えられた。自分は仕事を一緒にするメンバーに恵まれていると改めて思った。多くの人に迷惑をかけてしまったけれど、この償いはいつかきっと・・・別の仕事でキチンと借りを返せるようにこれからも今まで以上にがんばりたいものだ。

最近、いくつかの仕事の手仕舞い仕事が多くなっていて、結果全部そつなくソフトランディングさせてきたので、クローザーという異名がついてしまいそうだけど、本当はクローザーじゃなくて先発完投型の仕事がしたいな〜

でも、無理だろうな〜

今まで会社人生始まって以来、いろんな意味で一番キツイ仕事だった。これで少しは自分もまた成長したかな?


そんな訳で今までがんばった自分お疲れ!


そして、助けてくれたみんなありがとう!


あと、迷惑掛けてきた人ごめんなさい!


それから、そこのお前、

 「もうお前達とは永遠に仕事しない!」


という感じ。

長くなってしまったけど、今日は本当に枕を高くしてぐっすり寝れそう。

晴れの卒業式まではもう少しあるけど、気を抜かずに細心の注意を払いつつ・・・
まずは今日は素直に喜んでおこう。


今日はこんな感じ
ではでは。