偉大なる先輩の卒業・・・

yoshi-blog2008-09-26

人に何かを教えるのがものすごいヘタクソな自分。相手に伝えてあげなきゃ・・・と思う事があってもうまく言えない自分。昔子供は親父の背中を見て育つものだ・・・という言葉を聞いた事があるけれど、それは別に親子関係じゃなくても、背中で語るという事を体現している人が実は本当に教える事がうまい人なんだと改めて感じたYoshiです。こんばんは(T_T)

今日も色々あったけど、たまには少し真面目な話。

今の職場に転勤してきて半年。ここでちょっとだけ自分の仕事とか、周りとかたな卸しをしてみました。ずっと、後ろを見ないで来たつもりだったから、今までこの半年自分はどんな風に仕事をしてきたのだろうと・・・

4月
桜も咲く春の季節。あいちゃんも生まれてプライベートは充実。仕事はそっちのけ。正直何をやっていいのか分からなかった・・・かっこよく言えば「前の仕事が残っているし、引き続きがんばらないと・・・」聞こえは良いけど実際は新しく与えられた仕事が嫌で嫌で、どうせだったら今の仕事で自分のキャパを埋めてしまえば結果的に新しい仕事しなくても良くなるかも?そんな打算的な事を考えていた。

5月
指折り数えて落ち込んでいた季節。今までの自分が否定されたような気がして・・・身近なストレッサーがいなくなって自由が効く分だけ何か埋まらない何かを探していたような毎日。周りの環境の変化についていけずどうしたらいいのか?僕は何をすればいいんだろう?失うものと新しく得るもの。心の隙間を埋めたくて埋めたくて・・・でも結局埋まらなかった。

6月
数年やってきた仕事が音を立てて崩れた日。自分と言う存在価値が完全に無くなって呆然とした日。人間不信になった。心が折れた。数年積み重ねてきたものがたった一瞬で木っ端微塵になった。今でも後悔している。今でも本当は他の選択肢があったんじゃないのか?と自問自答している。でも、ずれた歯車はもう二度と同じようには回らない・・・今年一番悔しくて、悲しくて、憎らしくて、そしてせつなくて、自分を責めたような気がする。

7月
エアポケットができたようなぽっかり空いた時間。プライベートは充実していたけど、仕事は全然充実してなかった。新しい仕事をするためにどうしたらいいんだろう?そんな事ばかり毎日考えてた。考えても考えても、これだ!っていう答えもなく過去の栄光じゃないけどうまく仕事を回せていた頃の自分に無駄にしがみついて、むだに悪あがきあしていたような気がする。

でも・・・ほんの少し、ヒントが見えてきてなんとなく自分に与えられた質問の答えが見つけられた日。

8月
産みの苦しみ、過去との決別。曇り空の切れ間から一筋の光明が差してきてその光は小さく、細いものだったけど、自分が何をしたらいいのだろう?というヒントが見えて少しだけ仕事が見えてきた自分。そして・・・新しい出来事に出会えた自分。

9月
一歩進んで二歩下がる日。日々反省と後悔の毎日。でも、反省と後悔が後ろ向きではなくて前向きな反省と後悔に置き換わった日。そして、1つだけ小さな小さな決意を心のなかでした日。

振り返ってみるとここ半年は、過去2-3年に比べて自分の仕事のやり方、考え方、人との付き合い方を全てガラリと変えて積み上げてきたピラミッドのブロックを全部壊して新しく積みなおす助走期間だったのかな?って思いました。たかが半年、されど半年。今の歩みが正解かどうかは分からない。ただ、でも、今日、今までモヤモヤしていたものが少し晴れた気がしてならないのです。

夜。同じチームの大先輩が定年に伴い会社を辞めるのでその送別会に出席していたんです。

この先輩はYoshiと同じチームで、いわばチームのご意見番みたいな人。非常に経験豊富であまり口を出す人じゃないけど、いつも的確で、相談するとズバリとした答えを言うわけではないけど自分のやるべき事をそれとなく察してくれて正しい方向に導いてくれるとっても頼れる大先輩でした。

自分が生まれる前から今の会社に入って数十年。その経験と持ち前の人柄の良さがにじみ出てて一言で言うと実直、でもものすごくきめ細かい事を丁寧にこなすまさにYoshiの理想は?と質問されたらきっとこの人だと言っても過言ではない人でした。そんな人が今日で会社を卒業されるとの事で自分も卒業されるなんて聞いたのが2日前でものすごく驚いたけど本当にお世話になりました。何度も頭を下げても足らないくらいお世話になった人でした。

ここ数ヶ月、ある仕事の件で結構悩んでいて何度か打合せをしながら相談をさせてもらったり、正直打ち合わせと言いつつYoshiの独りよがりの愚痴大会を黙って聞いてくれて、その後ポツリポツリと話す言葉の重みとその裏打ちされた洗練とした考え方に感銘を受けて自分の中でも「迷ったら相談しよう」と思う最後の砦のような人でした。

Yoshiも今の会社に入って色んな人と仕事をさせてもらったり、お世話になったり、そんな中でも「この人はすごい・・・」と思えてならない人が両手で足りるかな?くらいいます。そんな中の一人に加わっていた人だったので一緒に仕事ができなくなると言うのは自分はなんてすばらしい人財(あえて財産の財と書いてます)を失ったんだと思ったのです。

何度もここにも書いているけど、会社には4つのジンザイという種類に人が分けられて

人財(会社にとって財産となるなくてはならない人)
人材(会社にとってパーツとなる人)
人在(会社にとってただそこにいる人)
人罪(会社にとっていること自体が罪になる人)

と別れているらしく、まさにこの先輩は人財だったのでないかな?と思うわけです。それに比べてYoshiはいいとこ人在だろうと・・・

昨日、この日記でも触れたけど、自分がこれから数ヶ月あるがんばらなければいけない例の件。

今日ふと気になって自分の上司に

「これ、なんで俺なんですかね?全然俺、適任じゃないと思うんですよね。俺なんかじゃなくてもっと回りに優秀な人がいるのでその人達にやってもらった方が良かったんじゃないんですか?」

そう聞いたんです。そしたら自分の上司が

「そんな事はないと思うけど、最終的には○○さん(今日卒業される先輩)がこの仕事はYoshiしかできないから、Yoshiがやった方がいいって言ってたんだよね」

そんなありがたいご推薦を頂いていることを知りました。上司もご意見番的な立場の先輩に相談したらしく、上司自体はいくつか候補がいたんだけど最終的にはその言葉でYoshiに決めたという事だったんです。

そして今日の送別会。

送別会はとっても暖かい送別会で、先輩の長い長い歴史の中で日々挑戦している様子やさまざまなエピソードがあって数十年第一線でがんばってきたというのが如実に分かるエピソードでした。同席していた同期と話しながら

Yoshi「俺、こんなに誇れるエピソードも歴史もないんだけど・・・」

同期「俺もないよ。すごいよな・・・」

Yoshi「なんか、こんな風になれるんだろうかね?」

とビールのグラスを持ちながらほろ酔いで雑談。数ヶ月しかそばにいなかったけど、その背中で感じ取った偉大さはやっぱりまちがってなかったんだ。と改めて認識していたのです。

宴も酣(えんもたけなわ)になり、最後のありがとうございましたとお礼をいう時にこんなエピソードがあったんです。

Yoshi「短い間でしたが、ありがとうございました。あまり役に立てなくてすいません」

先輩「こちらこそありがとう、そんな事ないよ。一緒に仕事できてすごい楽しかったよ」

Yoshi「あの、一つだけ聞いていいですか?○○の件、自分を推薦してくれたのは○○さんと聞いたんですが本当ですか?」

先輩「ああ、そうだよ。俺が推薦した」

Yoshi「なんで俺なんですか?もっと、他にいい人たくさんいるじゃないですか?」

先輩「この仕事はYoshiが適任だと思ったんだよね。○○の人達と話が出来て、○○な部分を分かっていて、気持ちを理解できるのは周りを見渡してYoshiがいいと思ったんだよね。きっとYoshiならうまくできると思うよ。だからがんばって」

偉大なる先輩にとってもありがたい言葉を頂いて嬉しかった。こんな素敵な先輩が推薦してくれた以上、生半可な気持ちで接するのはやめよう。ポジティブにがんばろうとは思っていたけど、今日、この出来事を受けて、どうせやるなら、推薦して良かったな・・・そんな風に思ってもらえるようにがんばろうと決めました。

ほんとそばにいて何にも力になれることは皆無だった。

でも、いろんな面でお世話になりっぱなしでこの借りは返せなかった。

だから、この後自分が成長して、それでチャラにしたい・・・

本当にそう思いました。

今まで本当にありがとうございました。
新天地での活躍をお祈りいたします。