季節と気持ちは移り変わり、そして・・・

yoshi-blog2009-01-18

おことわり

本日の内容はYoshi個人的な内容でかつ場合によっては、見た方を不愉快な気持ちにさせてしまう内容が含まれているため、気分を害したくない人はこの時点でブラウザを閉じると共に、お詫びさせていただきます。



人間と言う生き物は不憫な生き物だと思う時があります。忘れたいと思う出来事は忘れることが出来ず、忘れたくないと思う出来事、人は忘れてしまう。最初は数分でも、そのうち数時間、そして、数ヶ月。気がつけばこんなにも時間が経過してしまったのか・・・そう振り返れた懐かしい日でした。

あれから、2年という季節が過ぎました。

http://d.hatena.ne.jp/yoshi-blog/20070120

今回、この話を聞いた時に「もうそんなに時間がたったのか・・・」驚いたというよりも、ただ、なんとなく、自分の中であの時の悲しい気持ちが薄らいでいる事を確認出来たような時間でした。

天気は曇り。あの時は雪が降ってました。いてつくような寒さではないけど、もうコートなしでは生活できない季節感は同じでした。でも、自分にはあいちゃんが生まれ、はるくんは3歳になり、あなたの知らないYoshiになってしまったのかもしれません。

時間は11時。あの時と同じお寺に親戚一同が集合して○○ちゃんの3回忌の法要が営まれました。

【補足】
○○ちゃん、とはYoshiのおばさんです。母親の妹ですが昔から大変お世話になっていた人でした。母親は長女でして、姉妹は4人で3番目の妹、姉妹の約束事で昔からずっと○○ちゃんと呼ばされていた関係で未だに別の姉妹も「○○ちゃん」と呼んでいるのでここではそういう表現をしています。

「あら、おおきくなったわねえ」

と言う声と、

「かわいいわね〜」

という声。親戚一同ではるくんとあいちゃん以外の子供はこなかったので実質的なアイドルでしたが、大勢知らない人がいるのであいちゃんはママ以外の人が抱っこすると父親のYoshiでさえ絶叫される始末。はるくんは20才ちょっとの姪っ子が大好きでその子がいるので照れちゃってでも、側にいたくて・・・そんなもどかしい感じでした。

定刻どおり、本堂に移動し静かな場所でお経が読まれ3回忌の法要は始まりました。

少し寒い本堂。

響くお経の音。

目の前のろうそくがゆらりゆらりと動いているのを僕は、ひざの上にはるくんを乗せながらぼ〜っと見てました。

2年。早いようで遅いような2年。

人の気持ちは2年でどう変わったんだろう・・・

昔の出来事とか、今までのこと、そして、あの時のこと、いろんなことが頭の中で走馬灯のように思い出させてくれたのは、静かに響くお経のおかげだったのかもしれない。

はるくんも、あいちゃんも、普段の雰囲気とは違うのを理解してくれていたみたいでものすごくおりこうさんに静かにしてくれてました。あいちゃんは別として、はるくんは分かってるのかな?いや、分からないだろう。人の死を理解しようなんてまだまだ先の話だものね。

程なくして、自分にお焼香の番が回ってきました。

「はるくん、パパと一緒に行く?」

「うん・・・行く。」

きっとただならぬ雰囲気にパパの側から離れたくないという気持ちだったんだろうけど、二人で前に出てお焼香。はるくんはヤケドしないように触らせなかったけど、何も指示もしてないのにひとり手を合わせて目をつぶってました。

「みんなのまねっこなんだろうけど、何か感じている所あるのかなあ・・・」

と思ったけど、○○ちゃん、はるくん、こんな事してくれるまで大きくなったよ。ここまで元気に育ってくれているよ・・・

ふと、本堂の天井見上げながら心の中でつぶやいてました。

30分くらいかな・・・心地よいお経の響きを静かに感じながら過ぎ行く時間と自分のこの2年間を照らし合わせてこんな時くらいしか考えられないような事がいくつかポツリ、ポツリと浮かんでは消えての繰り返し。

やっと一つの区切りがついたんだね・・・

そう思えました。

そして、その後親戚一同でお墓まで行って墓参り。

はるくんが

「パパ抱っこして〜」

って言うけどさすがにまだお腹の傷も痛むし抱っこは本当に腹筋使うし、10分くらい歩くので

「はるくん、抱っこじゃなくて肩車でいい?」

って聞いたらOKしてくれたのでお茶屋さんまで肩車で歩いたけどはるくんはうれしかったみたいです。

お茶屋さんで線香とお花を受け取り○○ちゃんが眠っているお墓まではるくんと手をつないでいきました。

「はるくん、ここはね。肩車できない場所だから手をつないで歩こうね・・・」

そんな事普段言ったら嫌々と言いながら泣くはずのはるくん。でも、なんか今日は素直に

「うん。分かった」

と素直にパパの手を握りながらお墓の道を歩いてくれました。天気良かったらここからも街が一望できる綺麗なスポットなんだけど今日はどんよりしているから気持ちも少し落ち込み気味。

お墓の前でお線香をあげてはるくんと一緒にまた手を合わせてました。

なんだろう?この妙にさばさばした気持ちはなんだろうなあ・・・と思っていたんです。

そしてまた、お寺までの帰り道。

「パパ、これはなーに?」

帰り道にはるくんがお墓を指差して聞いてきました。

「これはね。お墓って言うんだよ。さっきはるくんもお手手合わせてナムナムしたでしょ?」

「お墓?」

「そう、お墓。○○ちゃんがおねむしている所なんだよ」

「寝てるの〜寒いよ〜」

「そうだね・・・寒いね。でもね、○○ちゃんはお空の上にいるから寒くないんだよ」

「えーどこ、あそこにいるの〜?」

そう言いながらはるくんはお空を指さして上を向いてました。

「うーん。そうだね・・・お空にいるの。おそらから、パパとか、はるくんのことを見ててくれているんだよ」

そう言ったけど、難しいね。3歳の子にうまくは説明できないや・・・でも、お墓って言うのは骨がそこにあるのはあるけど、本当は骨の保管場所っていう意味より、その人を忘れない為に必要な思い出の場所なんだなあと僕は思います。お墓に来ると何か懐かしい気分になるのはきっとそういう事なんじゃないのかなあと。

でも、いつもどこかで見守ってくれている。そう思えるから少しは気持ちが楽になるんじゃないのかな?って思う事にしました。

「はるくんね。○○ちゃんは、はるくんが生まれて本当に喜んでくれたんだよ。パパをたくさん助けてくれた人。だから、パパとはるくんがこうしているのも○○ちゃんのおかげなんだよ。」

はるくんに静かに話をしてみたけど、答えは帰ってきませんでした。ただ、でも、握り締める手が心なしかギュッとしてくれたようなしてくれないような・・・いずれはるくんも分かってくれるかなあ・・・

あっという間の3回忌の法要。終わってみればあっさりだけど、自分の中でもまた、一つ心の整理がついたような気がします。

お墓の前で手を合わせ。

「○○ちゃん。あなたのおかげで、晴翔はここまで大きくなりました。そして、僕には愛華と言う新しい家族も増えました。家族ともどもこれからも僕たちを見守ってください」

そう、伝えました。

ありがとうと言う言葉もう使えない。でも、これからも見守ってください・・・僕が2年後に伝えれた言葉はなんの飾りもない素直な言葉でした。

お墓参り終了後。場所を某ホテルのレストランを一部貸切、親戚一同集まってお食事会。

先ほどまでに静かな雰囲気とはうってかわって親戚一同が久しぶりに集まる楽しいお食事会でした。

○○ちゃんの子供のうち、長男は今年結婚するそうで、妹も就職が決まったみたいです。今生きていればきっとうれしかったんだろうなあと・・・

食事自体はフルコースの料理だったのでお腹一杯。手術してから久しくステーキなど食べてなかったので恐る恐る食べたけど、おいしかったです。はるくんはお子様セットを出してもらい満足そう。あいちゃんはママ抱っこじゃないと大泣きで親戚中からあの子はママ以外は受け付けないというイメージを与えてしまったのがたまに傷でした。苦笑

色々親戚の話題は聞いたけど、一番びっくりしたのがはるくんの好きな姪っ子が言ってた話。その子は母親の2番目の妹の娘なんですけどね。

「私、○○ちゃんにはものすごく助けられた。私がぐれている時もそんな事しちゃだめ。○○(姪っ子)は本当はそんな子じゃないんだよ・・・ってわざわざ家まで電話してくれてりして、すごく心配してくれたし助けてもらえた。今でも母親以上の人だと思っている

って言う話を聞いた時、改めてやっぱりすごい人だったんだなあ・・・と実感した。

事実Yoshiも人としておかしい時期があったのですが、そこから立ち直るキッカケを与えてくれたのも、○○ちゃんだったのでやっぱ
りいなくなってものすごく残念です。

でも、いつまでもクヨクヨしているわけにはいかないし、

人はいずれ、同じ道をたどるもの。

で、あるならば、同じようにはできないかもしれないけど、

自分なりに自分らしく、ありのまま、

誰かに「いなくなってしまい本当に残念だ」

と言われるような人になりたいものです。

人はいつか死ぬ。それは絶対避けられないこと。
でも、今は死ねない。まだ死ぬわけにはいかない・・・

でも、死ぬ時間は自分では決められない。
だから、結局は毎日後悔のない生き方をするべきだと僕は思う。
1年の中でほんの数日、こういう事を考える日というのは、実は
誰かがなくなった日なんじゃないのかな?と思います。

そういう意味で今日という日は今までの整理と自分に新たな気持ちを
芽生えさせてくれるとっても素敵な日でした。

そんなわけで、無事3回忌の法要と一つの区切りがつきました。

今日はこんな感じです。
ではでは。
















○○ちゃんへ。

早いものでもう2年が過ぎました。
自分がこの2年で何か急激に変わった事はないけど、
でも、たまにあなたの事をふと思い出す事があります。

うちの嫁さんも親戚の中で一番嫁さんを気にかけてくれた
人だからこそ、もうそんなになるんだ・・・早いね。
と二人で昨日は話をしていました。

あなたが喜んでくれた晴翔も来年は幼稚園です。
そして、愛華もあと2ヶ月で1歳です。

過ぎ行く季節はあっという間だけど季節感にあった成長を
僕はしているのでしょうか?僕に足りないものはなんでしょうか?
きっと聞けば全身に電撃を走るような答えを導いてくれるかも
しれないけど、それはこれから自分で探しなさいって事なんでしょうね?

これから、色々あると思うけど、辛くなったら、
あなたに言われたいくつかの言葉を胸の中にしまっている
引き出しから取り出しがんばってみようと思います。

こんな僕、そして僕ら家族を見守っていてください。