向き合う現実と、考えるその先・・・

yoshi-blog2011-03-16

3月16日晴れ。
普段なら、「もうすぐ桜が咲くころだねえ」と言いつつ、穏やかな春が待ち遠しい頃。
当たり前の生活は、あたりまえである事に感謝をしてなければならなかったんだ。そんな事を思いつつ。
日々の生活の先行きに怖がっていたら何も見えてこない。それに僕らは見えない何かにおびえているだけだけど、被災地の方は見えてる現実におびえる余裕もない、だから、何か僕らはまだ、甘ちゃんなんだと思う事にした水曜日。

ちょっと、リアリティの高い現実の話も含まれてます。
もしかしたら気分が悪くなる方もいるかもしれません。そういった人にはお勧めできない日記です。


朝。5時前に起きた。
今日は電車が激混みになるかもしれない・・・そう思って6時前の電車に乗った。
やっぱり同じような考えの人もいるから、混み具合は平日の込み具合にちょっと気持ち混んでいる程度。
でも、遅れることなくついてしまって職場のある駅に7時前に降り立つ僕。
そういえば、今日水曜日だった。漫画買ってないなあと思ってコンビニ入ったら物流の関係で漫画は届いてないとの事。諦めて朝ごはんを探す。地元のコンビニにはおにぎり、パン、お弁当それなりにあったのに、何もない。肉まんだけがある。きっと、この先オンタイムになったら品切れか・・・都内の方が買占めパニック効果が高いのか・・・しょうがないので、フランスパン1個と飲み物買って会社に向かう。途中いくつかのコンビニ入ってみたけど、物流の関係で品ぞろえはまちまち。たぶん、Yoshiの見立てだと、緑色のコンビニさんは物流がしっかりしているみたいだけど、いい気分なコンビニさんはだめっぽいねえ・・・

会社に到着。エレベータは1機しか動いてない。でも、乗る気になれず歩いてフロアへ。
フロアに入る前に自分のロッカーに常備品をしまっておいた。

・食べ物(シリアルバー数本&チョコ
・栄養ドリンク(1本2000円の使い道ないものw
・自宅までの地図とか

自分一番だろうなあ?と思ったけど5番手でびっくり。なんでも、始発で来た人もいるらしくてご苦労様です。
そして、始業時間までボケボケしてたけど、暗かった部屋の電気をつけたやつがいる。
そりゃ、わかるけど、電気なんて今いらねーだろーよ。と思ったり・・・
そして入り口のセキュリティゲートは停電すると開かなくなるので今日は解放中だとのこと。なんじゃそりゃ。
部屋の電気は結局全館で調整するものらしく、しばらくすると必要最小限モードになったけど、まだまだ明るいね。
正直、今は真っ暗でいいんだよ。

そんなこんなで、久しぶりにチームメンバーはそろったけど、朝一から緊急ミーティング。
当面の状況説明とか、今後の対応とか・・・
置かれている現状を再度目の当たりにしてショックだった。

当面僕らに関しては、帰れない場合はビル内に宿泊施設が完備されたこと、シャワーは近くのホテルと契約したとか、食い物なくなった場合の備蓄とか、もろもろ、まー準備が万端だこと。もっとも、その手のセミプロ的な会社だから当たり前なんですけどね・・・会社全体の被害は、まだ把握できてないみたい。ただ、亡くなっている方、行方不明の方、相当いるようです。地方の拠点では拠点ごと流された所もあるみたいで、と言う事は・・・と考えると胸が痛くなる・・・そして、うちの会社は、準戦時体制じゃないけど、すべての業務を止めてまで優先される仕事のために全体的にシフトされるみたいです。そりゃ、あたりまえだけど・・・会社から言われたのは2つ。

・不要、不急の外出は控える事。
・災害復興フェーズになったら、地方に応援に行く可能性が非常に高いので体力を温存すること。

とのこと。ま、覚悟はしているけど、その他諸々周知事項とか・・・それから、今各自が担当しているお客様の状況とか・・・

「Yoshiのチームはどう?」

「どうって・・・」

「わかってる。ニュースは見てるけど、何か情報が入ったか?」

「・・・ありません。たぶん入る事もなさそうです。仕事もお客様もなくなりました。」

「・・・」

重苦しいけど、しょうがない。Yoshiの担当しているエリアで、今の仕事がそのまま出来るわけがない。つまり、仕事的には全滅です。そこに何の感情もないけど、その先にいる人の事だけが心に引っ掛かる。当面は、仕事にならないけど、やれることをやりましょうって話だったけど、もう少し自分の中で心の整理は必要かもしれません。

そして・・・
必死に朝から連絡をしていた、福島にいるチーム。(先週東京に出張していた人)に連絡がようやくとれました。なんどかリトライしていたけど、回線がつながったので、すぐ会議システムにつないで、関係者一同会議室で静かに状況報告に食い入るように聞き入った。

「今、どこにいます?」
「今?福島にいるよ。」
「戻ったの!!」
「ああ、だって、仕事あるし、俺だけ逃げれないよ。」
「別に戻らなくてよかったのに・・・」
「だって、もどらないと、みんな頑張ってるのに、それに○○(別の仕事)がやばいんだよ。こういう時はみんなで協力しないと・・・」
「・・・・状況はどうですか?」
「よくないね。福島はニュースの通りだけど、いわきとか、郡山とか避難エリアの人は全員自宅待機で、それ以外の人は出ている感じ」

と、妙に淡々と説明してくれました。とりあえず、一緒に仕事をしていたチームメンバーは被災していない・・それだけがわかっただけでも良かった。

「○○さん(お客さん)は連絡つきました?」
「つかないんだよ。こっちも情報が錯そうしてて、避難場所は2-3か所に分散されているので、そのどこかにいるはずだけど、ガソリンもないし、携帯もつながらないし、今それどころじゃないから探している余裕もない」

返す言葉もない、何もできない。そして受け止めきれない現実。
しばしの沈黙のあと。

「あの、ホント、何もできないのは分かってるけど、何か、何かこっちで出来る事あったら言ってください!俺たちも全力で支援します!」

これしか言えなかったよ・・・
泣きそうだったの必死にこらえちゃったよ。
ちょっと汚染された空気が飛んでくるでビクビクしている自分が情けなかったよ。
同じ会社の知ってる人が、つい最近まで一緒に仕事してて、現地で喧嘩一歩手前までやりあった会議とか、1週間ぶっつづけで缶詰になって資料を作ったり、夜ニコニコしながら飲みに行ってさ、「こんなお酒おいしいんだよ」ってほろ酔いで説明してくれた人がさ、危険だと言われているエリアに戻ってさ同じ仕事をしているんだよ・・・自宅は埼玉にあって、単身赴任で福島にいるし、週末こっちにいれば帰らなくても誰も責めないのさ、14時間かけて福島に戻ったんだよ・・・俺何もしてないのに・・・この先、決して自体が好転するなんて、甘い現実じゃないのに。。。

何もできない自分より、危険じゃない所で危険だと思っている自分がバカだ。
そこまで突き立てるものなんなのよ?

別にこんなの特別な事じゃない。今、災害対応している人はみんな勇者だ。こんな状況で当たり前の事を当たり前のようにやってくれる人には、自分、いや、自分の子供のため、多くの人のために心から感謝したい。一生懸命がんばった結果何が起きても俺は絶対に恨まない。ただ、ほんの少し、ほんの少しでいいから、自分の子供のような日本の財産でもある目を輝かせた子供達の未来と希望が残るためにがんばってほしい・・・

必死に原発で頑張っている人の話も漏れ伝わってきている
(消えそうなので重複して紹介してます)

http://ameblo.jp/hirokoy2005/entry-10831175842.html
http://zara1.seesaa.net/
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689991019&owner_id=24641205
http://news4vip.livedoor.biz/archives/51761940.html
http://togetter.com/li/111965
http://twitter.com/kir_imperial
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011031600093

責任者レベルや、国の責任者レベルはマジで許せない。
でも、現場で頑張っている人がたくさんいる。僕らは何が出来るんでしょうかね?

出来る事を、出来る範囲で少し考えてみます。

献血、しようと今日思ったのですが、こんなのを見つけました。

献血に関するお知らせ
http://www.jrc.or.jp/blood/news/l4/Vcms4_00002068.html

日頃より日本赤十字社の血液事業にご理解、ご協力をいただきありがとうございます。
 また、平成23年3月11日(金)に発生しました東北地方太平洋沖地震に伴い献血へのご協力をいただいておりますことを深く感謝申し上げます。皆様からのご協力によりまして、現時点(3月13日現在)におきましては、医療機関からの需要に安定的に血液をお届けできております。しかしながら、血液製剤は有効期限があることから、一時期に献血者が集中すると、期限切れが発生し、医療機関への安定供給に支障をきたす恐れがあります。皆様からの善意の献血を無駄にすることなく最大限に被災地の医療に活用するため、一時期に偏ることのない継続的な献血が必要でありますので、何卒ご理解のうえ、今後とも献血へのご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。

との事だそうです。なので、急いで無理にする必要はない。
ただ、献血してください!って街で叫ぶような事態になったら僕は献血します。

それまでは、出来る事を、出来る範囲で、無理なく、
ほんの少しの節電でも、誰かの役に立つなら、
ほんの少しの買い占めたい衝動を抑えて誰かが助かるならそれが出来る範囲の協力だと思います。

みんな、がんばろう!
先は長いけど、そのうち良い事あるさ!

今、こんなご時世だからって買い控えとかもする必要ないよ。
被災地の人が助かるものは控えて、それ以外の物やサービスは受けて、あたりまえの経済をうまくまわしていきましょう。
自分も、こんなご時世だからこそ、温泉くらいにいきたいものですが、ガソリンが不足しているので、まずはそこが落ち着いてからかな?

色々考えるところはあるけど、
まずは、毎日、毎日をかみしめつつ頑張ります。


今日はこんな感じ
ではでは。